不自然な姿勢で重いものを持ち上げたり、腰をひねった瞬間に、腰に激痛が走ります。まれに、咳やくしゃみをしたときに起こることもあります。
背筋が緊張して腰を伸ばせなくなり、ひどい場合は、前かがみの姿勢のまま動けなくなります。
背骨の一部を構成する腰椎に、無理な力がかかって炎症を起こす急性腰痛です。痛みは関節包、靭帯、筋膜が損傷(肉ばなれのような状態)したことによります。
歩くと腰や臀部、膝から下に痛みを感じます。前かがみの姿勢になってしばらく休むと痛みが軽くなりますが、再び歩き出すと数分で下肢の痛みやしびれが強くなり、また歩けなくなります(間欠性跛行(かんけつせいはこう))。
座っているときや寝ているときは、痛みは生じません。
脊柱管(せきちゅうかん)とは、頚椎(けいつい)から仙骨(せんこつ)までをつなぐ管で、内部は空洞で脊髄が通っています。腰部脊柱管には下肢へと神経が別れる脊髄馬尾神経が通っています。
脊柱管が、老化や椎間板ヘルニア、腰椎分離すべり症などで狭くなると、この神経が圧迫されて、いろいろな症状が起こってきます。
長時間同じ姿勢で立っていたり、座り続けて仕事をしたあとなどに、背中から腰にかけてこわばりを感じ、押すと強く痛みます。下肢のしびれはなく、X線検査をしても、骨などに異常は認められません。
不自然な姿勢によって、筋肉や靭帯に無理がかかって起こるものです。痛みは、腰や背中に分布する神経が、筋肉を包む筋膜を通って皮下に出るとき、その通り道で締めつけられて炎症を起こしているために起こります。