腰の痛み2 椎間板ヘルニア

腰の痛み2

腰椎椎間板ヘルニア

ぎっくり腰のように、腰に突然激しい痛みが起こる場合と、徐々に痛みが強くなる場合があります。また、ぎっくり腰を数年前から何度も繰り返しているうちに、腰椎椎間板ヘルニアに移行するケースもあります。
腰痛に加えて下肢のしびれや痛み(坐骨神経痛)が生じます。体を動かすと痛みが強くなるため、次第にイスなどに座っていることが多くなります。

椎間板は背骨を構成する椎骨の間にある軟骨で、椎骨にかかる衝撃を吸収する役割を果たしています。この椎間板の周辺部分(線維輪)の亀裂から、椎間板の中心部分(髄核(ずいかく))が飛び出して、腰髄の神経根を圧迫して痛みが生じるものです。
多くは、4番目と5番目の腰椎の間の椎間板か、5番目の腰椎と仙骨の間に起こります。

腰椎分離症/腰椎すべり症

慢性的に腰痛や腰のこわばり感があり、下肢の痛みやしびれ(坐骨神経痛)が起こることもあります。特に、すべり症では腰痛や坐骨神経痛がひんぱんに起こります。

腰椎は、丸い椎体と背中側に突き出た椎弓(ついきゅう)でできていて、上下のつながりは前方は椎間板で、後方は一対の骨の関節突起で動くしくみになっています。
この関節突起の間に疲労骨折が生じたものを腰椎分離症といいます。

骨の成長が著しい小児期に、激しいスポーツをして腰に過度の負荷をかけることが原因と考えられています。また、腰椎は前に張り出したような弓形をしていて、第4、第5腰椎の下の椎間板は前方に傾いています。

そのため、腰椎分離症によって関節突起の制動がきかなくなると徐々に上の腰椎が前にすべり出してきます。これが腰椎すべり症ですが、分離症からすべり症に移行するケースはあまり多くはありません。