ばね指(弾発指)
指を曲げたら元に戻らなくなって、曲がった指を伸ばそうとしたらポキンと急にばねのように元に戻る現象で、こうした指を曲げるのに必要な腱の炎症によって起こる症状をばね指といいます。
特徴としては・・・
@ 手の甲の親指付け根あたりが一番発症しやすい(他に中指や薬指)
A 手をよく使う人に起きやすい(ゴルフのグリップや編み物、スマートフォン操作など)
B 女性に多く、特に産後や更年期あたりから起こりやすい
指を曲げるための腱(屈筋腱)が引っかかることで起こります。
指を曲げるための原動力は前腕の筋肉に起こります。その力を指に伝えるのが腱で、指の骨にくっついています。
腱と骨がこすれやすい場所に、腱がまわりの組織にぶつかって切れないようにパイプ状に覆われた保護組織があって、それを腱鞘(けんしょう)と呼び、ちょうど刀のさやのような役目をしています。
そのトンネル内を通る腱が指の使い過ぎなど何らかの影響で腱鞘がこすれて炎症状態になったものが腱鞘炎です。
ばね指はその腱が動きにくくなって腱鞘がコブのように腫れることで指が曲がりにくくなってしまう状態なのです。
普段はなるべく指を使わないように安静にして、炎症がなければ洗面器にお湯をはりしっかりとあたためます。
夏場のクーラーの効いた場所や冬場など寒い環境ではより注意が必要です。長時間のパソコン作業やスマートフォンなどを親指で操作する際も気をつけてください。
治療としては整骨院などでは湿布や塗り薬を患部に当てて、炎症が落ち着いていれば超音波治療器やレーザー治療器で温熱療法をとります。
整形外科などではステロイド剤を注射する場合があり、痛みの強いケースでは手術という選択肢もあります。