指の痛み2 突き指

突き指(マレットフィンガー)

原因

指先に物が瞬間的に強く当たることによって、指の関節にある靭帯や腱などを傷つけてしまうことを一般的に突き指と呼んでいます。指に対してまっすぐの方向に力が加わって発生する外傷ですが、突き指は一般的な指に起こるケガの総称であり俗称であって、医学的な正式名称ではありません。

主にバスケットボールやバレーボールなどの球技によって痛めることが多く、その他スポーツをしている際に発症する確率が高いです。
軽いものでは打撲や捻挫となりますが、衝撃が大きい場合は指の関節の脱臼や骨折に至ることもあります。

症状の特徴

症状として衝撃によって指が曲がった状態になって伸ばすことができず、伸ばそうとしただけで痛みが強く出ます。時間を追うごとに関節周辺の腫れや発熱、皮膚が赤みを帯びる場合もあります。
第1関節(DIP関節)を負傷することが多く、これよりは少ないですが第2関節(PIP関節)を負傷するパターンもあります。
指の一番先端にある末節骨に指を伸ばすための伸筋腱がくっついています。ここにあるDIP関節を通る伸筋腱が切れることで痛めた状態(腱断裂)と腱は切れなかったものの、それにくっついていた骨が折れるケース(骨性マレット)があります。

親指に起こるケースでは付け根付近を通る側副靭帯を痛めます。親指の関節はとても頑丈にできていて、ものすごく大きな力が働いて負傷するケースが多く、ダメージが大きく完治までに時間を要するものとなります。
身体の一番先端ある指はそれだけ外からの衝撃を受けやすく、骨自体も他の部分よりも小さく、脂肪など守るべき組織が少ないのもケガの起こりやすい要因のひとつです。

起きた際の対処法

ケガした際はまず痛みの出た関節を氷や保冷剤で冷やします。決して指を引っ張ったりせずに早めに医療機関で適切な処置を受けてください。
基本的に処置が早ければ手術の必要はなく、指の関節にテーピングやサポーター、装具(スプリントなど)を包帯などで一定期間固定すれば徐々に症状が落ち着いていきます(脱臼骨折を伴う場合は手術になる事例もあります)。

注意すべき点として、固定している装具を勝手に外して放置してしまうとまた曲がった状態に戻ってしまい、ケガする前の状態に戻らなくなる恐れもあります。
治療期間は症状の度合いにもよりますが、打撲や捻挫などの軽い症状なら2〜3週間、骨折していたり指の変形がひどい場合は2か月半程度必要です。