足の親指が小指側へ15度以上「くの字」状に曲がり(外反)、親指の関節が変形してしまう状態を外反母趾といいます。逆に親指の付け根からかかと側にある中足骨は内側へ広がり(内反)、親指の関節周辺は出っ張った状態になります(これを開張足と呼ぶこともあります)。
症状としては、親指付け根の関節(第1趾中足趾節関節:MP関節)が出っ張り靴と接触、こすれることで痛みが発生、また親指が人差し指に乗っかるように重なることで足趾(足の指)が圧迫されて痛みを伴います。
@ 合わない靴
・つま先にかけて細くなった靴による足趾の締め付け
・ハイヒールなどかかとの部分が高い靴による足趾にかかる体重負荷
・まっ平なサンダルによるしっかり足趾を使わない歩行(いわゆるペタペタ歩きあるいはすり足歩行)
・足のサイズよりも大きくゆるい靴をはくこと
↑歩行時脱げないように指先を上にあげたり指を縮めるようにすること
A 足の筋力低下や土踏まずアーチの低下、扁平足、浮き指
B 足の形態(親指が一番長いなど)や遺伝、関節リウマチなどの病変
治療はテーピングやサポーターによる矯正を中心に行います。靴を脱いでも痛みが続く場合、整形外科などでは手術に至るケースもあります(骨切り術)。
普段から気をつける点として見た目のおしゃれなものよりもきちんと足のサイズに合った靴を選ぶ、歩行時はかかとから接地しつま先を蹴るようにして足趾の筋肉を使うように意識するようにしましょう。外反母趾用の足底板(インソール)を入れるのも効果的です。
家庭ではなるべく靴をはかない裸足の状態で歩行し、指を広げるようにストレッチをしてください。状態を放置してしまうとO脚の原因にもつながってしまいます。